廃炉地盤工学を通じた人材育成プログラム
本研究では「廃炉地盤工学」を通じて、廃炉技術の明日を担う地盤工学関連技術者の育成に向けた教育システムの整備を進めている。現在は「廃炉地盤工学」を構成する学問単元ごとにシラバス構成要素を抽出するとともに、具体的なカリキュラムの構築を経て、大学での講義を試行している段階である。
廃炉地盤工学-シラバス構成要素
「廃炉地盤工学」シラバスを構成する要素を学問単元ごとに以下に整理すると共に、現時点で考えうる基本構想を下図にまとめる。
① 原子力関連知識
:放射性遮蔽に関する基礎的な知識など
② 地盤力学
:伝統的な地盤力学の講義、振動実験を含む模型地盤実験
静的及び動的連成解析などの力学的数値解析 など
③ 地盤環境学
:地下水流動に関する講義、地下水流動の計測・評価・予測技術実習
各種地盤材料における空間放射線の遮蔽計測実験 など
④ 地盤材料学
:土壌化学・土壌物理学の講義、材料の配合実験、材料の性能評価技術実習、
材料を用いた施工実験、材料の放射線遮蔽性能評価実験 など
⑤ 地盤施工学
:数値計画論・土木系計画論の講義、施工計画で用いるバーチャルシミレーション
技術の実習、
現地での施工見学・実習 など
授業の試行
平成28年度(秋学期)、早稲田大学大学院の地盤工学特論Bにおいて模擬的に「廃炉」を主題とした講義を試行(講義内容は下図を参照のこと)。なお、ここではシラバス基本構想における地盤力学・地盤材料に主眼を置いた講義内容となっている。
「廃炉地盤工学」シラバス基本構想(案)
地盤工学特論B